MCP — リアルタイムデータゲートウェイ
概要
PlantPulse 統合 MCP は、PlantPulse IIoT プラットフォームのすべてのリアルタイムデータに AI がアクセスできるようにする MCP(Model Context Protocol) データゲートウェイです。
読み取り専用のデータツールを通じて、工場の階層構造、センサーデータ、アラーム、OEE、作業指示、エネルギー、システム状態など、工場運用のあらゆるデータを AI に提供します。オントロジー(ナレッジグラフ)ツールもこの統合 MCP に含まれます。
MCP(Model Context Protocol)は、Anthropic が提案した AI モデルとデータソース間の標準連携プロトコルです。
2026-07 改編: 統合 MCP は、PlantPulse プラットフォーム server-web のエンドポイント /api/v5/mcp(api_key 認証)として提供されるようになりました。旧独立サービスであった plantpulse-mcp-server(:50000)と plantpulse-ontology(:8888)はアーカイブされ、オントロジーツールは統合 MCP に吸収されました。AI Chat Web の内蔵エージェント(ToolRegistry)が tools/list でツールを動的に発見します。
扱えるデータ
工場構造
サイト → エリア → ライン → 設備 → タグの階層全体を照会します。階層のみが必要な場合は資産ツリー、構成概要とタグ数まで必要な場合はオントロジー、影響伝播は関係グラフに分かれます。
名称で問い合わせる場合は search_domains が先に ID を見つけてくれます — サイト・設備・タグ・オーダー・ユーザーなど 14 のドメインを、名称・ID・説明の部分一致で検索します。
リアルタイム値と履歴
- タグ現在値の一括照会(一度に最大 100 件)
- タグの期間履歴
- 設備の全タグスナップショット — タグを 1 つずつ指定せず、設備単位で現在の状態を取得します
アラーム
- アラーム一覧の照会(期間・重大度フィルタ)
- アラーム原因診断バンドル — 1 つのアラームについて、関連タグ・状態変化をまとめて取得します
- アラームの確認処理
生産指標 (OEE / RAM / EMS)
設備を軸に照会します。
| 必要なもの | ツール |
|---|---|
| オーダーごとに 1 行(どのオーダーが問題だったか) | get_asset_kpi |
| 期間全体を 1 行で(今週はどうだったか) | get_asset_stats |
| 単一オーダーの詳細 | get_order_metrics |
OEE のような比率値は百分率ではなく 0~1 の範囲です。画面で 85% と表示される値は、
ツール応答では 0.85 です。
収集状態
Edge ゲートウェイの状態とヘルス履歴、OPC 収集接続の一覧を照会します。「データが入ってこない」という問いは、大抵ここで答えが見つかります。
設備ドキュメント
設備に添付されたドキュメントの一覧を照会します。ドキュメント内容の検索は MCP ではなく RAG の担当です。
提供ツール (22 件)
統合 MCP が提供するツールの全量です。ツールを増減させるとプラットフォームの契約テストが失敗するため、この一覧がそのまま実際の一覧となります。
時刻
| ツール | 返すもの |
|---|---|
get_current_time | サーバー現在時刻 — 相対時間(「昨日」「先週」)を解釈する基準 |
構造 — 何がどこにあるか
| ツール | 返すもの |
|---|---|
search_domains | エンティティ検索(名称 → ID 解決) |
get_asset_tree | 資産階層ツリー |
get_ontology | サイトオントロジー概要(構造 + 設備別タグ数) |
query_ontology | 資産関係グラフ探索(影響伝播) |
query_sparql | オントロジー SPARQL クエリ |
get_asset_documents | 設備の添付ドキュメント一覧 |
search_domainsほとんどのツールは ID を受け取ります。ユーザーは「大田 3 ラインの注入機」のように名称で話すため、
AI は search_domains で ID を解決したうえで当該ツールを呼び出します。応答が「設備が見つかりません」で
返る場合は、大抵、名称がプラットフォームの登録名と異なるケースです。
接続 — 収集が生きているか
| ツール | 返すもの |
|---|---|
get_edge_status | Edge ゲートウェイ状態 |
get_edge_health_history | Edge ヘルス履歴(日別区間) |
list_connections | OPC 収集接続一覧 |
データ — タグ
| ツール | 返すもの |
|---|---|
get_tag_values | タグ現在値 |
get_tag_history | タグ期間履歴 |
データ — アラーム
| ツール | 返すもの |
|---|---|
list_alarms | アラーム一覧 |
get_alarm_context | アラーム原因診断バンドル |
ack_alarm | アラーム確認処理 |
データ — 設備
| ツール | 返すもの |
|---|---|
get_asset_snapshot | 設備の全タグスナップショット |
get_asset_timeline | 設備イベントタイムライン |
get_asset_stats | 設備の期間ビジネス統計 |
生産
| ツール | 返すもの |
|---|---|
list_orders | ワークオーダー一覧 |
get_order_metrics | ワークオーダー詳細・KPI |
get_asset_kpi | 設備のオーダー別 KPI (OEE / EMS / RAM) |
ロールアップ
| ツール | 返すもの |
|---|---|
get_health | 資産階層ヘルスロールアップ |
22 件のうち ack_alarm のみがプラットフォームの状態を変更します — アラームを確認処理します。
残りの 21 件はすべて読み取り専用です。設備を制御したり設定を変更するツールはありません。
主な設定
統合 MCP はプラットフォーム server-web で提供されるため、AI Chat Web(copliot-web)はクライアント側の接続設定のみを管理します。
| 項目 | 説明 | 既定値 |
|---|---|---|
mcp.api.url | 統合 MCP のベース URL(プラットフォーム server-web) | (インストール時に設定) |
mcp.api.token | api_key 認証トークン | (インストール時に設定) |
mcp.tools.enabled | 統合 MCP ツールの使用有無 | true |
エンドポイントは <mcp.api.url>/api/v5/mcp で、JSON-RPC 2.0(tools/list・tools/call)方式で通信します。ページネーションやアラーム照会期間などのサーバー側ポリシーは、プラットフォーム server-web の設定に従います。
特徴
完全なデータカバレッジ
工場運用に必要なすべてのデータドメインを単一の MCP で提供します。センサーの raw データから KPI 集計まで、階層別の照会が可能です。
限定された書き込み範囲
データ照会ツールはすべて読み取り専用で、状態を変更するのはアラーム確認(ack_alarm)のみです。設備制御や設定変更の手段が一切ないため、AI が工程に介入するリスクなく連携できます。
MCP 標準プロトコル
Anthropic MCP 標準に準拠します。JSON-RPC 2.0 ベースの HTTP POST 通信、JSON Schema ベースの入力検証をサポートします。
KST ネイティブ
すべての時刻処理が KST(韓国標準時)基準です。_iso サフィックスのフィールドにより、人が読みやすい時刻形式を提供します。